ボビンの利用者の一人、吉田愛さんの職場を3月末のある日に訪問してきました。
川越町は三重県北部に位置し北は町屋川(員弁川)を境に桑名市に隣接していて、その新しい川越町役場の案内をする為、1F総合受付に座って仕事に従事しています。役場は鉄筋コンクリートガラス張りの立派な建物ですが、玄関の開閉がはげしく受付は、夏は暑く!冬は寒い(笑)とのことでしたが、社会福祉法人『よつば会』の職員の方のサポートを受けながら仕事をされていました。
朝8:50分~17:00過ぎまで一線の職員と同じタイムスケジュールで働いているとのこと障がいを持ちながらの仕事は、大変なことではと思いましたが、いつもの愛ちゃんスマイルが絶えることなく、頑張って職務をこなしていました。
小学生の頃からボビンを利用して頂いている愛さんからの今回の依頼は、成人式に着る着物でした。
車いす生活の愛さんが着やすいように『上衣と下衣に分かれた二部式の振袖』というのは、私達にとって初めての挑戦で、去年の夏より、スタッフ一同でアイデアを出し合いながら、とうとう11月に完成し、先日無事に、晴れの日を迎える事ができました。
愛さんからは『着物を着れたり小学生の時の友達にも会えて楽しかったです』と感想を頂きました。
大切な節目の行事のお手伝いができた事、小さい頃から知っている愛さんの二十歳の着物姿に、スタッフ一同、感無量でした。
ラッキータウンTVの取材を受けた時の映像より「利用者さんの生の声」をピックアップしました。どのような洋服を作っているのか、また、リフォームをしているのか、参考にご覧ください。
Aさんは、2007年3月に事故で脊椎損傷し、首から下は全く動かす事ができず、
全介助が必要な寝たきりの生活になる。 本人はもちろん介護者にとっても
毎日の着替えやおむつ交換などに大変な思いをされている時、福祉会館で
《布の部屋・ボビン》の存在を知り、7月に電話で相談され数日後に自宅に
伺うことになりました。
まず始めは日々の着替えが楽になるように、シャツとズボンのリフォームを
頼まれました。 ★既製のシャツは襟元から肩袖口までを開き、着脱が
ゆったり楽に(写真1) ★市販のズボンはウエストから股下までを全開
できる様にコイルファスナーを使ってリフォームしました(写真2)
『介護者の奥様やヘルパーさんからの声』
とにかく、衣服の開きが広くなった分、着替えが楽になり、本人も窮屈な思いを
せず無理なく手足が通せ、短時間で着替え出来る様になり介護されるご本人の
介護者への気づかいが軽減され、多少の余裕を持つ事ができました。
写真1
写真2